2015年12月9日放送のNHK「ためしてガッテン」でノロウイルスについて特集していました。

番組の内容を3回に分けて記事にしています。


前回の記事
ためしてガッテン ノロウイルス感染予防〇〇を使って99%完全撃退
ためしてガッテン 新型ノロウイルスの正体感染しやすい血液型とは?

そもそもノロウイルスとは、1968年に確認されていて、13年前に「ノロウイルス」という世界共通の名前がつきました。

ノロウイルスという言葉が流行る前は、食中毒として呼ばれていたと思います。

食中毒、食あたりで代表的なモノとして思いつくのは、牡蠣ですね。

私も牡蠣であたったことがあるので、その恐怖体験済みです。

その時は最悪でして、突然の吐き気とおう吐に襲われて、病院へ自力で行くことが出来ませんでした。

そもそも何故牡蠣であたるのでしょうか?

ノロウイルスの謎に迫ります。

一般的に海産物の中でも牡蠣を含む二枚貝の中にノロウイルスが見つかることが多いです。

ノロウイルスは、牡蠣の体内で増えているわけではないんです。

海水1リットルあたりウイルス1個(最大)が漂っているのですが、牡蠣には、海水中の汚れを取り除いてくれる能力があります。

その時にノロウイルスも一緒に取り込んでしまって、濃縮しているのです。

海水中のノロウイルスの出どころを探ってみると、それは川でした。

川の水の場合、ノロウイルスの濃度は、最大で1リットルあたり100~1000個の濃度になっています。

ノロウイルスはどこから流れてくるか?

川から更に出どころを辿っていくと、下水処理場に辿り着きました。

下水1リットル中には10万個のノロウイルスがいます。

河川や海水に比べると非常にケタ違いの高い濃度です。

実は、ノロウイルスに感染するのは人間だけで、牡蠣の方が被害者だったのです。

浜松医療センター副院長の矢野邦夫さんの説明によると、

ノロウイルスは人の腸で増殖する → 人の排泄物が下水処理場に行き、濃縮される → 海に流れて、二枚貝が吸い込んで濃縮される → それを人が食べて腸の中で増殖する → リピート

下水処理場が完備されたことでこのサイクルが加速しています。

生食用のカキでも100%安全とは言えない?

生食用の牡蠣は沖合の生食可能な指定海域で養殖されています。

それに対して加熱用牡蠣は浅瀬で養殖されています。

生食用の厳しい審査基準をクリアした海域のみで生食用は育てられます。

生食用の生牡蠣より、加熱が不十分な調理済み牡蠣による感染が多いとされています。

牡蠣は85℃で1分間加熱すれば安全です。※専門家の間ではこの加熱方法が目安となっています。

牡蠣を調理する時は加熱時間に注意しましょう。

衛生環境が整うほどウイルスを増殖させている

上下水道が整備された先進国では、感染症は減るが、ノロウイルスだけは例外です。

航空機など交通網の発達によって世界中を移動できるため、ノロウイルスに感染した人達も移動できてしまうというリスクもあります。

短期間でウイルスが世界中に運ばれてしまうので、危険なのです。

実際に新型ノロウイルスも短期間で移動しました。

牡蠣の体内ではノロウイルスは増殖しない

ノロウイルスは生きた人間の腸以外で増やすことはできません。

そのため、実験、研究が出来ないので予防接種のワクチンや良い薬がないのです。

新型ノロウイルスも旧型も症状などは今までと同じです。

多くの人たちは免疫を持っていないので、今まで感染したことがない人も感染する可能性があります。

下水処理場はさまざまな方法で殺菌して対策している

下水処理場はさまざまな方法で殺菌して対策していますが、ノロウイルスの全ては取り除けていません。
普通の細菌やウイルスは表面に膜があるため、アルコールなどを使うと溶けて感染できなくなります。

ノロウイルスは特殊で膜がないので、一般的な消毒では効果がありません。

北海道大学大学院の佐野大輔准教授によると、

トイレからの水を環境中に出す前に、ノロウイルス(濃度)を下げるのが大事であると説明しています。

下水からノロウイルスを取り除くための切り札は、先生が発見した腸内細菌 SENG-6です。

腸内細菌 SENG-6はノロウイルスを吸着しトリモチのようにノロウイルスを回収してくれる働きがあります。

この菌はノロウイルスだけを見分けてくっつけてしまいます。吸着するバクテリアがあれば効率的に減らすことができます。

まとめ

牡蠣を食べると食中毒になるなんてよく耳にしますが、ノロウイルスは牡蠣の体内で作られているものだと誤解していました。

ノロウイルスは人間の腸で増殖して、排泄することで、下水処理場を通過し、海に流れて、牡蠣がノロウイルスを濃縮、そしてそれを人間が食べる。

このサイクルが繰り返し行われている限り、ノロウイルスが減少することはないのだと分かりました。

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