NHKの朝の番組「あさイチ」で豚汁がワンランクアップする極意について紹介されていました。
寒い冬にはやっぱり豚汁を食べたくなりますよね。
豚汁って意外と具材が多くて調理が大変です。入れる具材によって味が毎回違ったりするので美味しくできたりできなかったりで悩みます。
そこで、日本料理の達人、東京日本橋にある日本料理店三代目の野永喜三夫さんが、豚汁の極意を教えてくれました。
今回使用する材料は、
人参、ごぼう、ネギ、大根、まいたけ、里芋、豚バラです。
豚汁は材料選びとバランスが大事です。ある野菜を使うと具材全ての旨味と香りが引き出されて、味がひとつにまとまります。
そのある野菜とは・・・
味と香りを整えてくれる・・・
そう、ごぼうを入れることがポイントだったのです。
豚バラスライスの香りが嫌いな人がいますが、ごぼうを入れると豚肉のにおいを抑えて豚汁の香りを中和してくれます。
ごぼうはごぼうそのもののいい香りがするので、ごぼうを入れることで他の良くないニオイを抑え込む効果も大きいのだそうです。
里芋の下ごしらえを楽にする裏技
里芋はヌメヌメして扱いが苦手です。そんなヌメリがなくなる裏技を教えて貰いました。
里芋は洗って乾かすとヌメリがなくなるです。
コツは、里芋の上下を切り、太いほうを体側にして持ち手前に引くように剥きます。
切り方について、
食材の大きさは一寸(約3cm)が日本料理の基本。口の幅位の大きさです。
芋の向きを少しずつ変えながら同じ大きさに切っていきます。
他の根菜も3cmに合せます。肉は縮むので4cmに切ります。
まいたけは手でちぎった方が味が染みやすく煮えやすいです。
ごぼうは皮をむかずにピーラーで均等に薄くむいていきます。
大根、にんじん、ごぼうは皮付近に栄養成分が多いので、食べた時の口触りが悪くなければ皮付きの方が栄養価が高くて良いそうです。
農薬がついていないか心配ですが、根菜の場合は農薬に触れることが少なく、野菜自体吸収することが少ないのでキレイに洗えば食べれるとのことです。
里芋で痒くなるのは、シュウ酸という成分が針のような結晶になっていて剥いた時に皮膚に刺さるので痒いのだとか。
熱湯で1分程度外側だけ茹でて、表面だけに火を通してからむくと痒みが防げます。
ごぼうは中心温度が50℃になると抗酸化能が増大するとされ、ごぼうには生活習慣病の予防に役立つ抗酸化成分ポリフェノールが含まれています。
70℃の湯に10分間付けると中心温度が50℃以上になります。
ここで注意したいのは、抗酸化能は水に溶けるのでささがきにしてからでは駄目だということです。
レンジにかけても良いです。電子レンジ(500w-700w)でごぼうを洗ってラップをかけます。40秒程度(100gあたり)加熱します。
電子レンジの時間が長過ぎるとささがきができないので注意しましょう。
豚バラ肉を具材に使用してもあっさり味にできる
あっさり味の豚汁作り方のコツ
一、鍋に油を入れずに、直接水を入れます。
二、顆粒だしを加えて豚バラと野菜を水の中に入れ火をつける前にお出しの中で肉をほぐします。ここが大切です。
三、中火でそのままいじらず20分加熱します。
ポイント
※ 温度が上がると肉が硬くなって剥がれ難くなってしまいます。旨味を引き出す火加減とは、フライパンの真下にあたるくらいの中火でゆっくり火を通すことです。食材から香りとうまみが出てごぼうの香りがまとめてくれます。あくが出ても取らないこと。
四、大根が透明になってきたら一度火を止めます。
五、味噌を入れて、風味付けの青ネギを投入します。
六、再び加熱します。
七、あざやかな色になったら完成です。
こってり豚汁にしたい時のコツ
最後の仕上げに粉チーズを入れるとこってり味になります。
チーズは乳酸発酵で味噌と一緒です。発酵繋がりで香りと旨味がすごい強いです。
小さじ1~2杯を仕上げに入れます。チーズの風味で味噌のクセを消すことが出来ます。
世界中の人が絶賛してパリで大好評だったそうです。
カロリーが気になる人は赤身肉で美味しい豚汁を作る
パイナップル キウイ、パパイヤのすり下ろした汁に肉を漬け込むと柔らかくなります。
果物では甘くなってしまいそうだし、これら全ての果物を用意するのも大変そうですね。
でも、大丈夫です。日常よく使う冷蔵庫にある野菜の絞り汁で代用できます。
それは、生姜です。
チューブではなくフレッシュのものを下ろしましょう。
豚バラを入れた場合では、カロリーが282kaclに対して、赤身肉入りでは、154kcalで45%オフになります。
味が上手に染みこまない時のコツ
お肉にあらかじめ味噌を塗った肉を入れて煮ます。一定時間、高温で煮ると味がしみこみます。
沸騰すると味噌は風味が抜けてしまうので、使う味噌の半分をお肉を塗って、残りを最後に鍋に入れます。
味噌は発酵食品でお肉を柔らかくする働きがあります。お肉と一緒に生姜、まいたけも一緒にしてジップロックに入れます。
15分くらい寝かす。時間に余裕がある時は、前日から冷蔵庫に入れて置いても良いです。
最後に
豚汁の読み方って地方によって、「ぶたじる」だったり「とんじる」だったりと違うんですね。
私が生まれ育ったところは、「とんじる」と言うそうですが、親が「ぶたじる」と言っていたので、私はどちらが正しいのかいつも混乱していました。
でも地方によって、呼び方が違うということを知って安心しました。
今日は、美味しい豚汁作りに挑戦したいです。